【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
憲吾の答えは、祐輝が思っていた通りの答えだった。

子供が欲しいと願う瑞希の気持ちを尊重し、自分なら生ませてあげたい…憲吾らしい優しいアドバイスだった。
しばらく入院して、元気に瑞希は自宅に戻ってきた。

「瑞希、子供のことなんだけど…」

「祐輝!その話なんだけど、今飲んでる薬をやめてみて、症状が落ち着く時期がきたら、赤ちゃん考えてもいいかもしれないって~先生が!」

「そうか~じゃあ瑞希、もっと体力つけてがんばらないとな。でも、まだ若いんだし、焦らないで自然にまかせような…」

「うん~!」

今までの瑞希の笑顔の中で、最高の笑顔だと祐輝は思っていた。

瑞希の体調がきにならないわけではない。

身体に負担をかけるなら、子供を生むなんて考えたくはなかった。

でも、瑞希が望むなら、叶えてあげたい。

今の祐輝には祈ることしかできなかった。

瑞希の健康と…

瑞希が母親になれることを…
< 264 / 279 >

この作品をシェア

pagetop