【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
新しい命の感動
産声が聞こえた!

「祐輝!生まれたよ~瑞希ちゃん頑張ったんだ~良かったね~」

廊下を歩くのをやめ、手術の扉をただ眺めている…

持病の担当医、中舘が笑顔で出てきた。

「柴崎さん~!おめでとうございます。ちょっと小さめですが、無事に男の子出産されましたよ。瑞希さんも元気ですから、安心してくださいね」

言葉の前に、涙が溢れてきて、中舘の顔が霞んで見える。

「ありがとう…先生ありがとうございました」

「その言葉、瑞希さんに伝えてあげて下さいね。あの体で本当に良く頑張りました」

「はい…」

母親は、父の施設に電話をかけに行っていた。

しばらくして、瑞希の産科医師が出てきた。

「おめでとうございます。無事に出産終わりましたよ。赤ちゃんは保育器に入りましたので、会うことできますよ。お母さんは、疲れもあり、今大事取ってまだ少しこちらで様子みますね。こちらを服の上からと、頭につけて、マスクと消毒してお入りください」

母親が戻ってきたので、言われた通りにして乳児室の奥に入る。

保育器の中で、ちっちゃな赤ちゃんが眠っている。

顔を見ると、感動でまた涙が出てきた。

「はじめまして、れん!君のパパだよ」
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