【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
晴香が友達と言っている親族席に、女の子を抱いて座っている男性…


柴崎 祐輝


一度も会うことがなかった、世利の本当の父親…


世利は、その事実を知らず、また祐輝も、まさかこの会場に、世利が来ているなんて…思ってもいないだろう。


今は、悲しみに包まれ、故人の冥福を皆が祈り祭壇をみつめていた。


世利は、生まれて初めて通夜という場所に来ていた。


両親の友人という関係の中で、自分がこの席に座っていることに、どんな意味があるのかなんてわからずに…


でも、とても悲しくて、母晴香が、泣いている…人が亡くなるということが、寂しくて辛いことなんだとただ感じていた。


きっと、子供達は、亡くなった人の子供達…


こんな小さなうちに、母親が亡くなるなんて可哀想だな…


そんなことを世利は思っていた。
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