Seasons
洗濯物を取り入れ終わると、私は自分の部屋に戻った。


机の上には散らかった教科書。
部屋のあちこちに落ちている服。

ここだけが、私の存在が許される場所だと思った。



ベットに寝転がって、目を閉じる。
今日はこのまま寝てしまおう。

制服着たままだけど、関係ない。


「おやすみなさい」



誰も答えてくれない。


変わりに、遠くで鳴く蝉の声が静かに響いていた。


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