復讐のkiss
「ミラ様…貴方は本当に女性なんですか?」

潤んだ瞳で私を見つめるイシス。


「・・・ごめんなさい。

自分の身を守る為だった・・・」


「ミラ様なら、メカアトを守ってくださるんじゃないかと、

期待しておりましたのに・・」

力なく言ったイシスに、ラメセスが言った。



「イシス王女、オレはイスタ帝国の王、

ラメセスと言う」


ラメセスの言葉に、

イシスは驚きの眼差しを向けた。


「貴方が、あの冷酷非道な…王」

イシスの目は、絶望感で一杯だった。

メカアトはもうイスタに支配されるんだと。


「イシス王女の願い、このラメセスが実現させよう」

ラメセスの言葉に、

イシスは面食らった顔をした。


「…どういう、意味ですか?」

恐る恐る訪ねるイシス。


「イスタは、メカアトを守ると言ったんだ。

降伏した国を攻める事は、今後一切ない。

友好条約を結ぼうと言う事だ」
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