復讐のkiss
「…私でいいんですか、ラメセス王」


潤んだ瞳で呟く。



「ミラ以外、オレの心には入り込めない。

今までずっとミラだけを想ってきた」

そう言ったラメセスは、優しく微笑んだ。




「お姉様」



レイラに背中を押され、

私は一歩前に出た。



・・・そして、


ラメセスの手を握りしめた。



「…宜しくお願いします」

私の言葉を聞き、ラメセスは私の手を引っ張りよせた。



ギュッと抱きしめられ、

そのぬくもりを一気に思い出す。


私の安心出来る場所。


ラメセスの腕の中だけが、

唯一癒される…神聖な場所。
< 153 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop