復讐のkiss
ラメセスの言葉に、静かに頷いた。

私にもわかった。

言い方にはとげがあるが、

ケガをしたら、戦えない、命を落としかねないから、

イスタに帰って養生しろ。

そう言ってるように聞こえた。


オシリスは、

表向きとは反対に、

本当は心の優しい男の人なんだと、

この時分かった。


・・・

しばらくして、

私はオシリスの部屋に向かった。

ただ、お礼を言いたかったから。


…オシリスのドアの前、

私は大きく深呼吸した。


・・・その時だった。

勝手にドアが開いた。

私は当然ながら、驚き、目を見開いた。



「…何の用だ?」

そう言って私を見下ろすオシリス。


「・・・あの、戦に同行する事を、

許可してくれて、ありがとうございました」

私は深々と頭を下げた。
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