復讐のkiss
「いいんだ」

そう言ったラメセスは、落ち着いていて、

笑顔さえ浮かべていた。



「オレにはラメセスの考えが分からない。

好きな女が、お前を憎んでいるんだぞ?

いつか、お前はミラに殺されてもいい、

そう思っているのか?」

オシリスの声は少しだけ震えていた。



「構わない・・・

もし、ミラに殺されても、

オレには悔いはない・・・

今こうして、幸せな時間が過ごせているだけでいい」

それだけ言ったラメセスは、

私の肩を引き寄せた。


「…ミラ、少し休め。

今日は一日、驚くほど頑張っていたんだ。

心も体も休めなければ、この先続けていく事などできはしない」

私を連れたラメセスは、

自分の部屋へと帰っていく。

…オシリスは、

そんな私たちを、黙って見つめているだけだった。
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