散華の麗人
一正は歩きながら言う。
「あんたを屋敷へ向かわせるのも、策の為。失ってはならん人材だからや。よって、勝手は許さん。」
厳しく言った。
「……結局は利ですか!!それが、戦ですか!?」
「そうや。」
激昂に冷淡に答えた。
「だから、わしが戦を終わらせる。天下泰平……誰も、戦で切り捨てられない世界を必ずつくる。」
前を見据えた視線は決意と焦りがあった。
(生き急ぐ……か。)
檍は目を細めた。
「……」
茶々はどこか腑に落ちない様子でついていった。
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