散華の麗人
呆れる風麗に雅之は間髪入れずに答えた。
「これが目的だ。」
「馬鹿八倉!」
「何だ。殺るのか?」
雅之は武器を構える。
「いや、殺らないから。」
風麗は呆れた。
「では、黙って着いて来い。」
雅之は早足で歩き始める。
「場所、知ってるのか?」
「一応、な。資料にあった。」
「突然訪ねていいのか?」
「問題ない。」
(……本当だろうか。)
風麗は一抹の不安を覚えた。
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