散華の麗人
廊下を歩くと松内が居た。
「どうも。」
軽い会釈をすると、松内は目を細めた。
「何か、探しているのか。」
「はい。与吉郎殿を。」
「そいつなら、兵糧や武具馬具の管理の為に国中を東奔西走して、今帰ったところだ。自室に居るだろう。」
そう言うと、視線で“ついて来い”と促した。
「それは、陛下の命で?」
「そうだ。」
松内は風麗に冷たく言う。
「……あの方は焦っておられる。」
そう呟き、思案するような面持ちで部屋の前で足を止めた。
「ここだ。」
そう言うと、踵を返す。
「ありがとうございます。」
風麗は松内の後ろ姿を見送り、与吉郎の元へ行った。
「どうも。」
軽い会釈をすると、松内は目を細めた。
「何か、探しているのか。」
「はい。与吉郎殿を。」
「そいつなら、兵糧や武具馬具の管理の為に国中を東奔西走して、今帰ったところだ。自室に居るだろう。」
そう言うと、視線で“ついて来い”と促した。
「それは、陛下の命で?」
「そうだ。」
松内は風麗に冷たく言う。
「……あの方は焦っておられる。」
そう呟き、思案するような面持ちで部屋の前で足を止めた。
「ここだ。」
そう言うと、踵を返す。
「ありがとうございます。」
風麗は松内の後ろ姿を見送り、与吉郎の元へ行った。