恋愛放棄~洋菓子売場の恋模様~
からかってるに違いないのに



「遊びじゃなくて本気なら問題ない?」

「は……」



強い視線に声を塞がれて、なのに目が逸らせない。


手を裏返して手のひらに。
手首の内側にと、キスを落とすその合間も芯から生まれる熱を無視できなくて。


思わず目を細めた。



「アンタに興味がある」


唇を充てたまま話すから、伝わる感覚に身を竦める。


「本気なら、ますますありえない」


やっとそれだけ返した。


だけど上手く言い返せた気がしないのは、掴まれたままの手首が緩くなる気配もないからだ。



「頭でっかち」

「え?」

「ぐちゃぐちゃ考えすぎなんだよ。生真面目な遊人だな」



手を引かれるのと藤井さんがかがみ込むのは同時で、抗う暇もなく距離が近づくと。
唇に吐息が触れて、重なった。



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