俺のこと好きになるの禁止だから!!




「……とりあえず、となり座るぞ」



「う、うん」



そして2人で教室で勉強。
しばらくすると、ツバサがこっちを向いていた。



「何…?あ、わかった!私がバカだからまた悪口考えてたんでしょ?」



すると、楽しそうな笑みを浮かべながらツバサは答えた。




「いや…7月の頃はそう思ってたけど──」



「けど?」




「今は、少しは成長したんだな…って」



「え!?なんで?」



ツバサは私の夏休みの宿題を見て指差す。



「まだ一時間しかたっていないけど、宿題半分終わったろ?」



あ、ほホントだ!



た、確かに…



以前の私からすると考えられないくらい。



すると、



「いやぁ、バカ丸出しでできなかったあの頃の唯が懐かしい。」



悪かったな!!



「ツバサ…」




「…ん?」



「なんだかおじいさんみたいだね。」



そう言うと彼の頬からは笑みが消えていた。


< 183 / 201 >

この作品をシェア

pagetop