俺のこと好きになるの禁止だから!!



顔をあげてみると、そこにいたのはヒカリと台本係の出口みずほがいた。




「ん?ど、どうしたの?」




「あ、あのさ秋野さんって神野くんと仲いいよね?」




いきなりそんなことを聞かれて慌てて答える。




「え?そ、そんなことないよ!」




だって今だって…。




「そう?神野君が女の子と話しているの初めて見たけど?」



「え、う、嘘!?」



私は、ヒカリだって話してるの見たことあるけど?




「え、えっと何?」




私が訪ねるとヒカリが答えた。




「みずほが唯に、これ渡してほしいんだって~。」




そういうと、1枚の紙を私に差し出した。




「え、これってラ、ラブレ…?」




…なわけないか。




よく見ると『台本検討会』って書いてある。




「これって…?」



出口さんが言う。




「うん!今日の放課後、台本係と主役でセリフチエックしたいんだけど…」



「へぇ~?」




「神野君って『女嫌い』なんでしょ?だから秋野さんに頼みに来たんだ。」




…ははははは。




「今日の『検討会』の連絡をして欲しいんだけど…タメかな?」




「う~ん?いいけど…」



普段会話、あんまりしないけど



まぁいっかぁ~



「ホント!?ありがと」



そういうとパぁ~っと明るくなる出口さん。



「そんなに怖いの?ツバサのこと。」



「だって…、『女嫌い』で『乙女クラッシャー』って噂だよ?。」



乙女クラッシャーは初耳だ。



「だれ?そんなこと言うの?」



って聞くと、出口さんはヒカリを指さした。




「…。」




「…。」




ヒカリ、知らん顔するな。




…知らん顔をするな!!




「秋野さんも参加してね。」



…え?



「検討会!主役だもんね!!おかしいところあったら言ってね!」




え~~~~!?



セリフチエックって…



何したらいいかわかんないよぉぉぉぉ~~~


< 75 / 201 >

この作品をシェア

pagetop