2LDKの元!?カレ
「……すみません。よろしいですか?」
私が遠慮がちに尋ねると、
「お客様に満足していただけるように、お手伝いをさせて頂くのが私どもの役目ですから」
と笑顔を向けてくれたので、安心してそれを受け取った。
「ありがとうございます、いただきます」
甘いものは別腹、というけれどまさにそんな感じだ。
私はバニラアイスとコンポートを合わせてスプーンですくうと大胆に頬張った。
「最高にしあわせ。西野くんってば、本当に食べなくていいの?」
「いえ、オレは」
聡は苦手なはずの甘いものでも、私と一緒に食べてくれた。
ムリしなくてもいいのにと思う反面、その味や食べている時間を共有できることが嬉しかったから。つい、西野くんにも求めてしまったのだけれど。
「……でも、得意じゃないなら仕方ないよね」
「はい、でもほんの少しなら」
西野くんはいいながらおもむろに手を伸ばし、長い指先で私の唇の端を拭うと、そのままそれをペロリと舐めた。
「すごく、甘い」
「……や、ちょっと、西野くん。ついていたならそういってくれればいいじゃない」
彼を咎めようとした瞬間、部屋のドアが三回ノックされ、コックコートを着た男性が姿を現した。