私、ヴァンパイアの玩具になりました

私が、お世話する人達はヴァンパイア…?!

「おい!藍!まだ、ダメじゃないか!お嬢さんに、手出したら!」

おじさんは、赤髪の王子様の事を怒る。赤髪の王子様はおじさんを見ると、チッと舌打ちした。


「まだ……?……親父、それ、どういう事だよ……」

赤髪の王子様は、私から離れて髪をグシャグシャとしてから、おじさんの方に視線を向けた。


と、言うより睨んでいます……。

「お嬢さん。おばさんが、お金はどうでも良いから、お嬢さんが幸せに暮らせるなら、許可しても良いと言われた。……私は、絶対にお嬢さんが幸せに暮らせるように努力するが、どうする?」


おじさんは、優しく微笑んで私の方を見た。

「おばさんが、許したなら、良いです」

おばさんが、そんなに簡単に許すとは思えないけど…。でも、おばさんは許してくれた、と信じようかな。

「良かった。ありがとう。お嬢さん」

ニッコリ微笑んだおじさんは、天使みたいに優しい微笑みを浮かべていた。


「いえいえ。こんな綺麗な所に、住ませてくれるなんて…。こちらこそ、ありがとうございます…」

私は、おじさんに深々とお辞儀をする。


「お嬢さん、頭をあげなさい。……それと、藍。こちらのお嬢さんは、お前達兄弟のお世話をしてくれる方だ。お嬢さんの事を紹介するから。兄弟全員を、リビングに集めなさい。分かったね?」

「……ちっ、面倒くせ……。……はいはい、分かったよ」

赤髪の王子様は、心底面倒くさそうに溜息を吐いてから、おじさんの言うことを聞いた。

「じゃ、宜しく頼むよ」

おじさんは、赤髪の王子様の事を少し睨んでから、出て行った。


赤髪の王子様は、ため息ついて。私の方に、視線を向けた。

「……おい、お前も兄弟探すの手伝え」


「………は、はい!分かりました!……で、どんな人達ですか?」

私、兄弟と言われても、兄弟の人達見たこと無いから……。


「適当に探せば、見つかる…。じゃ、頼むぞ。二、三人見つけたら、リビングに来い」


「………はい!」


まぁ、いっか……。適当に探せば……?


「じゃ、俺、四階から探してくるから、お前は外から探してこい。分かったか?」


「分かりました!」


ニコッと、微笑んで赤髪の王子様の事を見る。赤髪の王子様は、髪の毛の色に負けない位に顔を赤くした。


「んじゃ、ちゃんと探せよ……」


「はい!」

赤髪の王子様は、おじさんと同じ所から出て行った。私は、二分位経った後、すぐに外へ出た。
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