Wonderful DaysⅠ


「ここに居たら、奴らがいつ目を覚ますかわからないからね」


確かに、それは嫌だな。

このまま此処に居ても道に迷うだけだし、取り敢えず駅までの道を教えてほしい。

放置してあった荷物を急いで手に取ると、先を行くカイさんとイケメンさんの後を追いかけた。


意外と遠くに止めてあったバイクまで歩いて行くと


「後ろに乗れ」


カイさんに唐突に言われた言葉に、頭の中はクエスチョンマークでいっぱいになる。


「「え?」」


私とイケメンさんの声が重なった。

イケメンさんを見れば、目を見開いてカイさんを凝視してて。

私は何でバイクに乗らなきゃいけないのか説明してくれるのを待ってたのに、カイさんからは一向に言葉が出てこない。


「あー……そうだね。あいつらもバイクだし、こんな近くじゃ見つかる確率高いからね。荷物は俺のバイクに括りつけて運ぶからさ」


口数の少ないカイさんの意向を汲み取ったのか、イケメンさんが説明してくれた。


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