Wonderful DaysⅠ
数拍の間を置いて口を開いたマークさんの話を、ただ呆然と聞いていた。
「マリア、が……?」
『あぁ。だから、将来的なことも考えてご両親にもお伝えした』
何だよ、それ。
『───お前は、どうしたい?』
マークさんは、抑揚のない声でそう尋ねてくる。
「どうって……それを聞いて、俺の意思が変わるとでも思っているんですか」
そう思われていたのだとしたら、心外だ。
喉の奥から込み上げる怒りを抑えていても、返した声音は普段よりも格段に低かった。
なのに……
『……いいや。そんな事は、まったく思っていなかったさ』
俺の態度なんて、まるできにしていない様子のマークさんからは、予想に反して明るい返事が返ってきて
「………………は?」
その言葉に、思わず間抜けな声が零れた。