Wonderful DaysⅠ
薄暗い部屋の中。
そこに、マリアの姿はなかった。
「……………………」
シン、と静まり返った部屋は、人がいる気配がまるで感じられない。
本当に、この部屋にいるのか?と、半信半疑で中に足を踏み入れる。
部屋の電気は消えているから、頼りになるのは庭園をライトアップしている少しの照明と月明かりだけ。
足元に気をつけながらその姿を探していれば……
「……っ……!」
部屋の入り口からは見えなかったその場所で、ぼんやりと月を見上げる君がいた。