その一枚がくれたのは、勇気と恋でした
特別の意味
昼休みの稽古が終わり、すぐに私は写真部の部室へと足を運んだ。

昼休みが始まったときに和中君は友達と二人でいたので、案の定部室にはいなかった。

誰もいない部室というのは初めてで、どこか落ち着かないでいた。



そのとき、いつも和中君が私に見せてくれていたアルバムが出しっぱなしになっていることに気付いた。

手に取り、ページをめくるとたくさんの写真たちがその場にいるかのように私の目の前に映った。

和中君が嬉しそうに話していた思い出が、私の思い出のようにどの写真も懐かしく思えてきた。
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