魅惑のハニーリップ~危険な冒険編~
「俺だって連れて行かれてビックリしたっていうか…初めて行ったんだ。
今度から、断るようにするから。ホント…ごめん…」
こっちが口を挟むヒマがない感じで、聖二さんは一応言い訳を言って。
そのあと謝るんだから……その辺り、上手だ。
こんな優秀な営業マンの口述に、私なんかが敵うはずがないよ。
モヤモヤだけが残って、ムスっとする私に…
「今日はできるだけ早く帰ってくるから。機嫌直して?」
なんて言って、私に軽くチュっとキスをしてから家を出て会社へ向かった。
そんなこと言われてもねぇ…
納得できないまま、私もその日出勤した。
「どうしたの?遥。…元気ないじゃん。」
あっけらかんとそう聞いてくるのは、私が働いてるショップの店長で、友人の千秋。
「うん。…ちょっとね…」
「何よー。彼氏とケンカでもしたの?」
「ケンカっていうわけじゃないけど……」
そうだ。
こういうとき、相談するのは女友達だよね。