小悪魔な彼
 
あたしは息をゆっくり吸い込んで、大きく深呼吸した。


今この場でちゃんと聞かないと、あたしは一生颯太を疑って生きていかなくちゃいけない。



「颯太……
 あたし、見ちゃったんだよ」

「見たって?」



「颯太と葵ちゃんが……
 キス、してるところ……」



その言葉に、颯太の動きがとまった。
 
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