The side of Paradise ”最後に奪う者”

涼は綺樹がかなり酔っていることに始めて気が着いた。


「成介に聞いたりしているんだろうから端折るけど。
 出会ったのは私が16の時で、直ぐにおまえに夢中になった。
 見かねて、周囲が結婚をお前の祖父に押し付けた。
 当たり前だけど上手く行きっこない。
 おまえは私を嫌ってはいなかったけど、私の存在をもてあましていた。
 それで離婚。
 おまえもそんな結婚をさせる西園寺に嫌気をさして、放り出した。
 でも私はまだお前を諦められなくて、放浪先に時々押しかけていた」


優しい嘘を混ぜる。

涼が自分を愛してると言っていた事は秘密だ。

だから及び腰になって関係が悪化したことも。

またシャンパングラスを変えた。

いい加減、飲みすぎだろう。

涼はちょっと眉をしかめた。
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