The side of Paradise ”最後に奪う者”

綺樹はテーブルに肘をつき頭を支え、顔を斜めに上げると瞬の視線を捕らえた。

少しまぶたを伏せて影の出来た瞳が憂える。


「あなた。
 誰?」


涼はその妖艶といえるような横顔を見た。

瞬が驚いた顔をしている。

そう、この笑みは悪魔だ。

地獄に落とされる。


「三島瞬です。
 どうぞよろしく」


にこやかな笑顔になる。
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