The side of Paradise ”最後に奪う者”
「健康管理をしないから、あんな精神状態に落ち込むんだ。
病は気からだ」
ぶちぶちと続けながら、次の書類に決裁印を押す。
「いや、まあ、そうですが。
ミズ市川の場合は」
成介は言葉を区切った。
なんとなく涼と見つめあった。
「え?
あなた知らないんですか?」
「何をだよ」
上から目線の発言はいつものことだが、綺樹が絡むとつっかかってしまう。
成介はため息をついた。
「ま、そうですね。
あなた、そういうの知らなさそうですもんね」
決裁印の押された書類も取り上げ、持っていた書類に重ねた。