The side of Paradise ”最後に奪う者”

成介が秘書室に戻ると、涼が執務室で仕事をしていた。

軽くノックして入って、成介は涼を冷たく見つめた。


「凄く迷惑、と言ったそうで」


誇張して言うと、涼はしばし固まった。


「なんだって?
 そんなことを言う」


思わず大声になりかけ、ふっと口をつぐみ、肘をついて額を支えた。


「そう取られる同等なことは、つい口走った」

「よく言えましたね。
 散々、自分の精神状態の安定のために利用しておいて」

「首謀者はおまえだろ」


また涼の声が大きくなる。


「だから健康管理をしっかりしろって、あれほど言ったのに」


ぶつぶつといまいましそうに言いながら、書類を脇へよける。


「健康管理?
 精神状態でしょ」


脇によけられた書類を成介は取り上げ、目を走らせてチェックする。
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