ヘタレ彼氏。
「…気持ち悪い……」
「お前なぁ…そろそろ慣れようか?」
転移魔法はとても気分が悪くなるのだ。(個人差はあるが)
それなのに涼しい顔をするしんたろーを少し恨んだりする。
体質って奴なのかな、なんて思い直し水を一口飲む。
「凜、それ頂戴。」
「ん。」
飲むのも顔が整っていれば様になるのは不公平だ。
顔をガンm……いや、観察しながら口を開く。
「これって間接キスだよね。」
「ゲホッ!!」
________
しんたろーメモ2。
・小学生並みにピュア。
________
(あちゃー…やっちゃった……)
まるで漫画のように噴出される水。
どうやら彼の気管に入ったらしくゲホゲホと顔を真っ赤にしてむせている。
いちいち涙目になるのがまた可愛らしい。
大丈夫?なんて声をかけながら背中をさする。
「ゲホッ…!!はぁ…はぁ…」
「あははは…」
どうやら怒られる前に買い物に行った方が良さそうだ。
「さ!行こう!」
「ちょ…!」
そんなしんたろーを無視して私は街に入った。