またね…
4年半を過ぎた。




その辺りから先輩はご飯を食べれなくなった。




口に入れても吐き出してしまう毎日。





タイムリミットが近いことを感じさせる。





香奈もたまに見に来てくれるけど、そのたびに先輩は大丈夫だよって言ってくれる。




安心する反面、香奈が安心させようとしているんだって思ってしまう。





私達はプロポーズから随分遅くなった婚姻届けを出した。




「俺はいつまでも愛し続けるよ。」



そう言って力のない手で私を抱き締めてくれた。



「私も愛し続ける。」


「結婚式…。できなかったな…。」



先輩と結婚式できないのは寂しいなって思うけど、私はもう欲張らない。




「先輩が側にいてくれるだけで十分だよ。」




「うん…。」





先輩と私はずっと抱き締め会っていた。







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