契約妻ですが、とろとろに愛されてます
早く帰って来たけれど、やはり仕事は山積みのようで着替えてリビングに戻って来ると、携帯電話が鳴り琉聖さんは書斎に入ったきりになった。


夕食を作り終えた頃、タイミングよく琉聖さんは書斎から出てきた。


******


「琉聖さん、私 職場復帰したい」


夕食を食べ終えて、ソファに座りコーヒーを飲んでいる時に言ってみた。琉聖さんは私の言葉に眉を上げる。


「退院したばかりだ まだ無理だろう?」


何を言っているんだとばかりの口調。


「でも、一日中何もしなくて家にいるのは……」


「当たり前だ ゆっくり療養する為にいるんだろう?」


琉聖さんの口調に押され気味の私は声が小さくなる。


「琉聖さん……」


やっぱり反対されるとは思っていたけれど、小さくため息を吐くと瞳が潤むのがわかった。


「ゆず、子供じゃないからわかるだろう?無理をしたら入院だぞ」


琉聖さんの指が、頬に触れてそっと撫でる。


「……うん」


「今度の週末はドライブに行こう」


飴と鞭……琉聖さんは女の扱い方が上手だ……私の為を思って言ってくれているのだけれど、その扱いの上手さに、今まで付き合っていた人に嫉妬してしまう。


「ゆず?」


眉を寄せた琉聖さんが私を見ていた。


「あ……うん、楽しみにしてる」


私が明るく答えると、琉聖さんはホッとした表情になった。
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