契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「柚葉、なにため息吐いているの?」


麻奈が私の顔を覗き込んだ。


いつの間にかため息を吐いていたみたい。


「あ…… 喉が沸いたな~って お茶にしませんか?」


誰ともなく聞いたその時、佳美先輩の机の内線が鳴った。


すぐに受話器を取りあげて話をしている。


話している佳美先輩の視線が動き私に移る。


「わかりました すぐに行かせます」


佳美先輩は受話器を置くと私に向かって口を開いた。


「柚葉ちゃん、第三応接室に来るようにですって」


「なんだろ……怒られるのかな……?」


「怒られるって……柚葉、何かやらかした?」


「覚えは無いけど……あるとしたら書類のミス……かも……」


急に緊張してきた。


私は立ち上がると心配そうな麻奈達を尻目に会議室へ向かった。

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