契約妻ですが、とろとろに愛されてます
マンションへはお昼前に戻ってきた。


佳代子さんが出迎えてくれて、心配そうな表情でソファに座るように言ってくれる。


「柚葉様、大丈夫でございますか?私が用意していかなかったばかりに申し訳ありません」


「違うのっ 私のせいなんです、佳代子さんは謝らないで下さい」


自分の不手際でケガをしたのに、自分のせいだと思っている佳代子さんに申し訳なかった。それでも佳代子さんはもう一度不備を謝りお茶を淹れに行ってくれた。


「佳代子さん、私も手伝います」


佳代子さんを追おうとすると、琉聖さんの腕がウェストに回った。


「え……」


「ゆずは座っていろよ」


「そうですよ、そこから動かないでくださいまし」


キッチンを見ると、佳代子さんが微笑んでいた。


「着替えてくるよ」


私が座ったのを見て、琉聖さんは寝室に行った。


「もう大丈夫なのですか?」


日本茶を私の前において佳代子さんが訪ねてくる。


「はい 入院しなさいって玲子先生に言われなかったし」


まだ心配そうな佳代子さんに申し訳なくて、茶目っ気たっぷりに笑った。

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