契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「ありがとう 上手に編めているし、好きな色だ こんなに嬉しいプレゼントは今までなかったよ」


琉聖さんは顔をほころばせて、箱からセーターを出している。


グレーの開襟シャツを着ていた琉聖さんはその上から私の編んだダークブルーのセーターを着てくれた。


「ぴったりだ よくサイズがわかったな」


琉聖さんの顔が二重に見えてきて、目を擦る。


「琉聖さんの……着ている服を計ったの……」


言葉もまるで酔ったようにろれつがまわっていない。


「ゆず?」


琉聖さんは私の肩を掴み顔を良く見ようとしている。


ソファに座っていても辛くなってきていた。頭がぐらぐらするような眩暈に襲われて琉聖さんの声が遠くに聞こえてくる。


意識が朦朧として保っていられない……いつもと違う……。


「どうした!?ゆず!ゆず!柚葉っ!」


「ごめんね……――せい……さん……」


やっとのことで言葉にした後、私は琉聖さんの腕の中で意識を手放した。
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