契約妻ですが、とろとろに愛されてます
琉聖Side


「ゆず?」


確かに伝わる柚葉の腕の力に俺は顔を上げて見た。


「ごめんね……琉聖さん……ありがとう、人生を放棄しようとしてた……琉聖さんと一緒にいたい……」


「じゃあ……ゆず?治療を受けてくれるのか?」


「うん、……頑張る 自分で命を絶つようなことをしてはいけない 私、辛くてどうかしてた 治療を受ける」


青ざめた顔に笑みを浮かべる柚葉は決心をしたように瞳を光らせていた。


良かった……わかってくれて……。


「ゆず、愛している 君は必ず元気になる」


君が元気になったらいろいろな所へ連れて行こう。


「ん……絶対……なる……」


そう言うと、柚葉は目を閉じた。


今の会話ですっかり疲れきってしまったようだ。


体力の限界に近づいている柚葉は頑張れるのだろうかと頭を不安がよぎる。


早く骨髄が届いてくれと俺は願った。



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