恋愛、友情。ときどき涙。2

「沢木」


教室でボーッとしてると、突然声をかけられる。

振り返ると、そこにいたのは三上君だった。


「三上君……」

「さっき海斗がお前のこと探してたけど」

「え………」


杉山君が……?

何で……


「何か……言ってた?」

「……いや、特には。
でも、お前達のこと心配してたみたいだったけど」


私達……。

ううん、きっと杉山君が心配してるのは……

……音ちゃん。


あの笑顔には……あの輝きには……誰も敵わないんだから。


「………………」

「……沢木、お前大丈夫か?」

「う、うん!大丈夫だよ」

「………はぁ。
本当、お前らって面倒くせぇな」


三上君は静かにため息をついた。

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