リア恋DASH!
待ち合わせ場所に到着したのは5分前、

早過ぎず遅すぎずちょうどいいのではないかな?

あ、駅の改札前で、

文庫本片手に立ってるのって、

羽鳥だ。

ブルーのシャツに履きなれた感じのジーンズ、

なかに着ているTシャツの白さが目にしみる。

ぎょっとするほど好感度少年ではないですか。


ボヤーと毒気を抜かれて立っているあたしに気づいて、

こっちを見た。

ぎゃ~っ

あたし絶対変な顔してる。


「有川!ここ。」

ここでニッコリ笑うとかデレたりしたら

マジカップルなんだろうけど、

羽鳥は表情も変えず、あたしを見ている。

ちょっとがっかり…

「有川おはよう。」

そうだよね。羽鳥はあたしのことなんてどうでもいい存在なんだから。


「羽鳥早かったんだね。」

「まあね、先にお前ついちゃったら

 待たせちゃって、て不安にさせたくなかったし、

 先にいたほうが安心するだろ。」


「うん…そりゃあ、そうだね…」


待ち合わせにも慣れてるんだな。





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