リア恋DASH!
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「結構面白かったなあ。」

投影が終わって、

会場を出るときに、

羽鳥が満足そうに声をかけた。


「そ、そうだね」


あたしは内容なんて半分くらいしか見てなくて、

羽鳥のことばっか気にしてて、

せっかくのプレミアム上映会だったのに

ほんと嫌だ。



それもこれも羽鳥が、あんなことするから…

あんな…

あたしは頭の中で、回想してしまう。


傷ついた顔の羽鳥


作り笑いの羽鳥


涙を拭いてくれた


手を引いてくれた


汗を拭いてくれた


ジュースをくれた


あたしのジュースを飲み干した


沢山の今日の羽鳥を

思い出しては

ゆるくなる涙腺。



ダメだよダメ


だからリアルは嫌なんだ、


誰も選択肢を用意してくれないんだもの






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