ベイビー、君は僕のもの
──わたし、死んじゃう。

心臓がドキドキしすぎて、死んじゃうかもしれない。



「か、かなちゃ……」

「………」



無言のままわたしを抱きしめる力を強くする彼に、また、ひときわ大きく心臓がはねた。

ためらいながらも、わたしはおそるおそる……彼の背中に、手をまわす。



「……ごめんね、かなちゃん」

「………」

「かなちゃんのこと、嫌いだなんて、嘘だから」

「………」

「……だから、嫌いにならないで……っ」



ぎゅっと、すがるように彼の服を握った。

かなちゃんはわたしを抱きしめていた腕の拘束を緩め、少しだけ首を傾けて……わたしの顔を覗き込む。
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