青い糸【完】
「...」
「優翔(ユウト)!お前いっつも力強すぎんだよ!」
「うるさい」
そう言って、またも彼の頭を叩く。
そのやり取りに、教室中が笑いで包まれる。
「...」
まぁ、握手はもうしなくていいわけだ。
助かった、と思うべきなんだろう。
あたしは静かに立ち上がると、教室を出ようとする。
「千田さん?どこいくの?」
「...」
彼───つまり、佐伯があたしに質問したけど、あたしはそれを無視して教室をあとにした。