私とキミの距離

◇鈍感



――


「で?さっき篠田くんとなに話してたの?」



「………えーと……」



只今、絶賛問い詰められ中です。


私が逃げないように壁の隅に追いやって
私の目の前に立ってる千里。


授業が終わった途端これ。


私と篠田くんが話してたのを見ていたみたい。
ほんとにいつもよく見てるなぁ。

それに、いつもと違う雰囲気にも気づいてるし……

やっぱり千里ってこわいぐらい鋭い。



いつだって感じ取られちゃう。


でも、その鋭さにたすけられてるんだけどね。
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