東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「今まで冷たくして来たお詫びの証だ」



「征史…さん」



「成宮に言われた…女一人を幸せに出来ない軍人は国も護れないと」



「…ありがとうございます…このような素敵な贈り物を頂いた私は世界一…幸せです」



「俺は己の全てを賭けてお前に尽くすぞ…椿」



「…私も同じです」



「愛してる…」


征史さんは指輪のダイヤにそっと唇を落とした。



チュッと軽い接吻の音。



立ち上がったと思うと私の唇に唇を落として来た。


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