東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「…貴様が俺をこの時代に飛ばしたんだろ?」



「俺は唯…樋川を飛ばしたかっただけだ…貴様はその巻き添えを食っただけだ…」



「・・・何故…貴様までこの時代に?」



「未来の世界に興味があったんだ…未来の世界は本当に驚きの連続だった。まさか…俺がまた、栗原の名前を名乗り…転生していたとは」



俺の怪我を手当てしてくれた千愛さんの父親はーーー・・・


栗原中尉!!?



「…御堂少佐…不躾な事を訊くが…千愛に手を出したのか?」



「…」



俺は何も言わず口を噤んだ。


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