東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「後は二人で話し合いなよっ」



清史は俺たちに気を利かせて、書斎を出て行った。




「…征史…さん」



「…俺は逝けないな…」



「!?」




俺は逝けない…



椿や3人の子供たちの為に…祖国に戻って来なければいけない。




俺は戦地・サイパンに玉砕覚悟で征くつもりでいたが…それではいけない・・・



「俺は必ず…椿と子供たちの元に帰って来なければいけない」



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