東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「たくっ…親切に教えてやってるのに…俺だって野郎と踊りたくない…」



「すまぬ」



「わかればいいんだ…御堂」



その日以来、成宮の指導の元、ダンスの猛特訓を開始。


成宮の毒舌に何度も斬りたいと思ったが…



ヤツのおかげで…俺のダンスの腕は上達した。



___________

_____



明日に出征を控えた夜。

同胞将校たちの壮行会から、足早に屋敷に戻った。



「お帰りなさいませ…征史さん」


「ああ」



椿が玄関先でいつ帰るか分からぬ俺を待っていた。



「いよいよ…明日ですね…」



「そうだ…椿…俺に付いて来い」



「はい」






< 298 / 300 >

この作品をシェア

pagetop