東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「…不思議だ…」



「?」


後頭部を掴まれ、そのまま…唇を奪われた。


抵抗して首を振るが…頭の後ろに回された彼の手が邪魔をする。



深く浅く…また彼に唇と口内を蹂躙された。



「…つ、椿様に何て事を…」



「…貴様の使用人は無粋だな…」



秋が磁器を片付けようと居間に入って来た。



「…下りろ」



彼は素早く唇を離して、私に下りるよう命令した。



「…椿様…だ、だ大丈夫ですか?」



「秋…ありがとう…大丈夫」






< 42 / 300 >

この作品をシェア

pagetop