東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
俺は煙草とマッチを元の場所に戻して立ち上がった。



「征史…さん?」



椿は立ち上がり、扉に向かって逃げようと後ずさる。



「…通も成宮も…清史まで・・・」



「私は何も…貴方以外の男性には…」



俺は逃げる椿の右手を掴んで、ベットに押し倒した。



「…俺たちは夫婦だ。こうなる事が自然の摂理だ…」



「貴方は私には手を出さないと…」



「気が変わった…貴様の相手は俺だと理解させてやる」



< 91 / 300 >

この作品をシェア

pagetop