上々、花日和
開発部から戻った後が大変だった。すぐに辞令が出ると言うことで部長に呼ばれるわてんてこ舞いだ。
「主任もご存知だったんですよね」
チリチリっと軽く皮肉って言っておく。
水面下でそういう話になっていただなんて!
「ハハッ、まあ急だったけど、知っていたよ」
気まずそうに言う主任。さっきはしれっとしていたのに…
「て言うか、羨ましすぎる!」
真帆がプンプンになって言う。
「なんで」
「開発部の永富さんって、素敵じゃない!海外からどこのオッサンが帰ってきたのかと思ったら、あれは美よ!美!」
オッサン…まあ、26歳の私達から30歳の男性を見れば少し大人な気もする。美については否定はできない。とは言え、
「そ、そう?」
私は好みじゃありません、と気持ちとは裏腹を装う。プライベートは少し知っているというバツの悪さにどう反応していいのか困る。
「でも、頑張ってね、応援してる」
「ありがと」
親族会社の権力おっかない…ちゃんとやり遂げることができるかしら…。