上々、花日和
その日はそれまで進めていた仕事の引き継ぎ準備などに追われ、仕事を終えたのは午後7時を回っていた。
携帯電話を見ると、永富さんからメールが来ていた。
“仕事終わったら連絡して”
返信すると、すぐに返事来た。
これから会社を出るから、会社の駐車場前で待っていてくれとのこと。
片付けを済ませ、会社を出て駐車場の前の道路へ向かった。
指定された場所で待っていると一台の乗用車が私の前で停車する。
「乗って」
窓が開き柔らかい口調の永富さん。さっきとは表情が違う気がする。
「お疲れ様です」
「お疲れ様、ハナちゃん」
シートベルトを締めたら車は静かに発進した。
「ご飯食べに行こうか」
「はい」
「何がいい?って聞くとなかなか決まらないと思うから、俺好みの店でいい?」
「大丈夫です」
ああ、この人はマイペースを保ちながらも相手を気遣うことができる人だと思う。