上々、花日和


「まっ、マンション!」

到着した自宅は、オートロックシステム完備の高級マンション。見上げても最上階がどこらへんなのか見えないくらい高い。

車はマンションの地下駐車場をゆっくり走る。

「襲うから」

正面を向いたまま永富さんの口元が笑う。
そういうストレート発言にはまだ慣れない。

「まっ、まだ週が明けたばかりです!」

それ通じにくい返事だよ。

「全国的に月曜日だね」

なんだ、この会話は。

23階という果てしなく思える階層をエレベーターが運ぶ。

「どうぞ」

「おじゃまします」

暗めの内装で統一された室内はシックなんだけど、無垢のテーブルやミッドセンチュリーの家具がモダン。
社長の息子ってすごいな、格が違う暮らしだ。
などと思っていたら、

「きゃっ」

「ハナ…」

すぅっと後ろから抱きしめられた。
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