SS男子の落とし方
「ま。
そんなに甘くないなら、食べてあげてもいい。
ただ、俺には何も求めるな。」


咲也君にビシッと人差し指を指された。


「つまり『何もあげないけれど、貰ってはやる』ってこと?」


そうそう、と咲也君が頷いた。


「じゃあ、頑張る。」

ガッツポーズで意気込むと、隣から笑い声が聞こえた。


「え?今の笑う所だった?」

口元を抑えている咲也君に尋ねる。


「いや?
単純で可愛いなぁと。」

犬を撫でるみたいに、ワシャワシャと頭を撫でられた。


「え?へ?かっ可愛っ...!?」


「ほら、単純。」


また笑われた!?

...ムカつく。

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