SS男子の落とし方
「少しは自分で考えることだな。」


咲也君はそう言って私を放置した。



「このままじゃ帰れないよ!!」


化学のプリントを見ても、ちっとも分からない。


咲也君は私の前に座って携帯を弄っていた。


待ってはくれるんだよね...



「咲也君が教えてくれたら早く帰れるのになぁ...」



「咲也君教えるの自信ないのかなぁ...」



私がブツブツ言っていると、舌打ちをしてから咲也君が私の方を見た。


「言っとくけど...
俺は人に教えるんじゃない、人をイジメる専門だからな。」


そう前置きしてから、勉強を教えてくれた。
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